アトピー性皮膚炎とは、湿疹が顔や体、手足などに広がり、それが慢性に続いてしまうものです。
小学校高学年から中学生ぐらいになると皮膚が丈夫になり、おさまってきますが、大人になるまで繰り返す人や、中学生や社会人になってから症状が現れる人もいます。
アトピー性皮膚炎の正体は、湿疹が出やすい素因(体質)があって、そこにさまざまな誘因が加わったときに発生します。
 
 

 
 
 アトピー性皮膚炎は体質によります。
本人や家族が気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などにかかったことがある場合や、食事やダニなどにアレルギー反応を示しやすい体質の人はアトピー性皮膚炎になりやすいと考えられます。
又、皮膚が乾燥しやすい人も皮膚のバリヤー機能が損なわれ、ちょっとしたことで痒くなったり、炎症を起こしたりしてアトピー性皮膚炎になりやすいといえます。
 
 

 
 
 誘因はいろいろありますが、大人の場合はダニや洗剤、衣類などがあげられます。受験や仕事など、精神的なストレスが関係していることもあります。
夏季の汗や、冬季の乾燥も皮膚炎を悪化させます。
 ダニの場合は、刺されて湿疹がでるわけではありません。家のほこりの主成分がダニで、そのほこりを吸い込んだためにアレルギー反応が起こって、湿疹が出るのです。ですからこまめに掃除をするとか、ほこりがたまるようなもの(布製のソファやじゅうたんなど)を身の回りに置かないことが大切です。
 
 

 
 
 治療薬についてですが、患者さんの中にはステロイド剤の使用を拒む方もいます。
けれど、ステロイド剤を使って治ったケースはたくさんあるし、上手に使えば量もわずかで済みます。悪化して勉強や仕事に支障をきたすよりは、医師に相談しながら、上手に使うことを考えてみてはどうでしょう。
 普段のスキンケアも大切な治療法の一つです。私たちの皮膚の一番外側には角質というものがあって、肌を守るバリアのような働きをします。アトピー体質の人は、このバリアがもろく、傷つきやすかったり、水分を保つ力が弱いのです。
 ですから、入浴の時はナイロンタオルなどを使わずに、石けんをよく泡立てて、手のひらでそっと洗ってください。石けんは一般のものでかまいません。皮膚のバリア機能をアップさせるためには、保湿も大切です。入浴後は、尿素入りのクリームやワセリンなど保湿効果のあるものを塗ってあげましょう。
 
 

 
 
 情報が独り歩きしているせいでしょうか。アトピーと聞くだけで必要以上に怖がられる方もいるようですが、アトピー性皮膚炎は決して特別な病気ではありません。
確かに、特定の食品のアレルギーでその食べ物が食べられないなど、特殊なケースはあります。でも、より多くの場合は出ている発疹はいわゆる湿疹ですから、その都度早めに処置していればあまりひどくなりません。
 また、アトピー商法といわれるように、最近は「アトピーが治る」というようなキャッチフレーズで、いろんな商品も売られています。しかし、それらの中には効果がきちんと確認されずに、話題だけが先行しているものも少なくありません。
 お金がかからなければいろいろ試してみるのもいいと思いますが、高価なものにはあまりパット飛びつかず、むしろお肌の手入れや適度な運動、バランスよい食事など、毎日の生活を大切にしてほしいと感じています。